【猫の給水器の選び方】お皿(器・ボウル)、自動給水器、ボトルタイプどれが良いの?
猫は飲水量が健康の良し悪しに直結する動物です。砂漠などの乾燥地帯に適応した猫は、体内に水分を保持する能力に長けており、喉が渇きにくく、水分摂取量が少なくなるケースがあります。
しかし、水分摂取量が少ないと腎臓への負担が大きくなること、また尿が濃くなることで尿結晶、尿石症などの「尿路結石症」、また「膀胱炎」などの病気になる可能性が考えられます。
腎臓は「尿」を作り、血液中の老廃物や不要な成分を水分とともに体の外へ排出する働きがあります。
猫の腎臓はヒトと同じように左右に1つずつ、合計2個あります。
❶尿路結石症(尿結晶、尿石症)
水分不足などにより尿に含まれる成分が結晶化することで起こります。
❷膀胱炎
尿を溜める「膀胱(ぼうこう)」で炎症が起きる症状です。水分摂政量が少ないことにより尿が濃くなると膀胱を刺激する要因になること、また細菌の繁殖を助長してしまう可能性があります。また❶の尿路結石症を引き起こすことで膀胱炎になるケースも考えられます。
猫にとって本当に重要な水分摂取について、どのような摂取方法が良いのか、給水器の種類ごとに考えていきたく思います。
猫の給水器の種類について
❶お皿(器)タイプ
フード用としても使用されるお皿(器)タイプの給水器です。
❷自動給水器・循環型給水器
電源をつなぎ水を循環させるタイプの給水器です。
❸ボトルタイプ
ケージにつけるタイプなどに多いボトルタイプの給水器です。
ボトルに受け皿が付属しているタイプもあり、飲水量に合わせて自動的に給水ができるタイプのものもあります。
各タイプの給水器の特徴について
❶お皿(器・ボウル)タイプの特徴
一般的に使用されるケースが多いお皿(器・ボウル)タイプですが、お皿の素材により飲水量が変わる可能性が考えられます。フードボウルでも同様の考え方ですが、陶器、磁器素材のお皿が猫が嫌がりにくいと言われています。
プラスチック製は軽くて強度があり、割れにくいのですが、プラスチック特有の樹脂の臭いが気になるケースがあるようです。猫は嗅覚の鋭い動物のため、臭いが気になると飲水量が減る可能性が考えられます。
またステンレス製のお皿(器)についても候補になりますが、軽く、耐久性もありお手入れもしやすい素材である一方、金属による光の反射、音、また特有の臭いが気になるケースがあるようです。
あくまでも一般的に言われているメリット・デメリットのため、愛猫ちゃんがお気に入りのお皿(器)を選んであげられることが良いと思います!
ヒゲがあたらない大きなお皿が良いともされていますが、すごい小さいお皿がお気に入りの猫ちゃんがいるとも聞いたことがあります。
お皿、ボウルタイプの給水器だと「こぼしちゃう」こともあるから、時間がある程度ある留守番の時には不向きかも。その際は数カ所に分けて給水器を置いてくれると安心だな。
お皿(器)タイプで紹介したい商品
猫が水を飲んでくれるように試行錯誤して開発されたヘルスウォーターボウル。ボウルに水を入れてからの時間の経過とともに、水の風味が変わりコクが増すとの結果が出ています(メーカーHPより)。
風味が変わることで猫に好まれて、飲水量が増えるケースがあるようです。
❷自動給水器・循環型給水器の特徴について
水が常に循環しており、フィルターを使用することで水の汚れを取り除けるため、水質を維持して給水することが可能となります。また常に水が流れ出ている「水の動き」が猫の興味を誘い、水の摂取につながるケースもあります。
常にキレイな水を給水できるメリットがありますが、フィルターは定期的な交換が必要、また給水器本体の洗浄も必須です。洗浄などのお手入れがしやすい給水器を選べると良いと考えています。
フィルターの交換忘れ、給水器の洗浄をしないと雑菌の繁殖などで不衛生なお水を飲むことにも・・・。長めのお留守番の時はお水がなくなる可能性も低いので安心だよ。
自動給水器・循環型給水器で紹介したい商品
軟水化フィルターが付いた「ピュアクリスタル グラッシーR」。水道水のマグネシウム、カルシウムを除去してペットにやさしい軟水にすることができます。また抗菌活性炭配合でカルキ臭を吸着します。電気代は1ヶ月で約46円(1kWh 27円の場合)とメーカーHPにて紹介されています。
❸ボトルタイプ
ボトルタイプは、ケージなどへ手軽に設置ができる一方、猫が慣れるまでに時間がかかるケースがあるかもしれません。ボトルから受け皿へ流れるタイプでは、お皿と同様に飲みやすいと考えられますが、ボトルのノズル部分から給水するタイプでは、猫が水を飲めるように工夫が必要なケースが考えられます。
ノズル部分から上手に飲めない猫ちゃんも考えられます。ノズル部分におやつ用のぴゅーれを付けて、給水の練習をしたという話も聞いたことがあります。
ボトルタイプは猫ちゃんが水を飲んだか分かりづらいこともあり、お水の交換の頻度が少なくなるケースも。古いお水のままにならないように注意が必要です!
ボトルタイプで紹介したい商品
給水の場所や高さをペットの大きさやケージに合わせて取り付けできます。飲み口にはゴムパッキンが付いているため水漏れしにくい給水ボトルです。
まとめ
猫の給水器について、給水器のタイプ別に特徴などを考えてきました。猫ちゃんの健康維持、病気の予防にもつながる水をしっかり飲んでもらうために、猫ちゃんの相性、活用シーンを考慮して最適な給水器を選んであげたいです。
また水分摂取量が原因ではなく、トイレの環境が悪い原因でおしっこを我慢、結果として尿路結石症、膀胱炎などにつながることもあるため、トイレを常に清潔にしておくことも大切です。